ある日、森の中でしぎとどぶ貝が出会い、どちらがより大きいかを争っていました。しぎは自信満々に自分の体を誇示し、どぶ貝は負けじとその美しい模様を見せつけました。争いはどんどん激しくなり、周りの小さな生き物たちも心配しながら見守っていました。
そんな時、通りかかった漁師が二匹の貝の様子を見つけました。「これはチャンスだ!」と思った漁師は、争っている隙をついて、素早く網を投げ込みました。貝たちはお互いのことで夢中になっていたため、全く気がつきません。漁師は一度の手間で二つの貝を捕まえたのです。
このことから、「漁夫之利」という言葉が生まれました。つまり、争っている者たちの間隙をついて、別の誰かが楽に利益を得ることを意味するのです。貝たちはその後、自分たちの争いがどれほど無駄だったのかを知り、反省したかもしれません。
そして、森ではこの話が広まりました。ある日、学校で友達がケンカをしているのを見たリスが、二人の間に置いてあったお菓子をこっそり食べてしまったという話がありました。みんなは「まさに漁夫之利だね」と笑いながら、その出来事を例に出しました。争うことの無意味さを知るための教訓として、このことわざは今も大切にされています。