昔々、ある小さな村には、光り輝く美しい月がありました。村の人々は毎晩、月を見上げてその美しさに感動し、色々な話を作っては楽しんでいました。月は、まるで魔法のように人々の心を明るくし、夢を与える存在だったのです。
その村の近くには、泥の中に住むすっぽんもいました。すっぽんはにょろにょろと泥の中を動き回り、目立つことはありませんでした。村の子どもたちは、すっぽんを見かけることも少なく、その存在を知る者はほとんどいませんでした。月の美しさとすっぽんの地味さは、まるで比較にならないほどの差があったのです。
ある日、村の子どもたちが集まって、月を見上げながら遊んでいました。「月は本当にきれい!」と一人が言うと、別の子が「すっぽんなんて泥の中にいるだけで、月とは比べものにならないよ!」と笑いました。みんなも頷きながら、月の美しさに魅了されていました。
このように、月とすっぽんの違いはあまりにも大きく、村の子どもたちは自然とこのことを「月とすっぽん」と呼ぶようになりました。それは、何かの優劣を表すだけでなく、違うもの同士を比べることがいかに無意味であるかを教えてくれる言葉として、今でも語り継がれています。