故事成語辞典
手ごたえがなく、効き目がないこと。
いくら言っても部屋を片づけない弟に、母は「豆腐にかすがいね」とため息をついた。
サクラは、友だちのミユにピアノの発表会の曲を教えていました。ミユは発表会まであと一週間なのに、まだ曲の半分も弾けません。「ここは指を広げて」「もう少しゆっくり」と、サクラは何度も言いました。けれど、ミユは「うん、うん」と言いながら、同じところで同じようにつっかえてしまいます。帰り道、サクラはお母さんにこぼしました。「いくら言っても全然変わらないの。豆腐にかすがいって、こういうことだよね」お母さんは言いました。「かすがいは、木と木をつなぐ大きな金具のことよ。やわらかい豆腐に打っても、手ごたえがなくて効き目がない。たしかに今はそんな感じかもしれないね」そして、お母さんは続けました。「でも、ミユちゃんは、言われたことが多すぎて覚えきれないのかもしれないよ」次の日、サクラは言うことを一つにしぼりました。「今日は、ここの指の形だけ練習しよう」。ミユは何度もくり返し、そのところだけはすらすら弾けるようになりました。一日一つずつ練習して、発表会の日、ミユは最後まで弾ききりました。豆腐にかすがいだと思っていたサクラは、伝え方しだいで相手の手ごたえも変わるのだと知りました。
サクラは、友だちのミユにピアノの発表会の曲を教えていました。ミユは発表会まであと一週間なのに、まだ曲の半分も弾けません。
「ここは指を広げて」「もう少しゆっくり」と、サクラは何度も言いました。けれど、ミユは「うん、うん」と言いながら、同じところで同じようにつっかえてしまいます。
帰り道、サクラはお母さんにこぼしました。「いくら言っても全然変わらないの。豆腐にかすがいって、こういうことだよね」
お母さんは言いました。「かすがいは、木と木をつなぐ大きな金具のことよ。やわらかい豆腐に打っても、手ごたえがなくて効き目がない。たしかに今はそんな感じかもしれないね」
そして、お母さんは続けました。「でも、ミユちゃんは、言われたことが多すぎて覚えきれないのかもしれないよ」
次の日、サクラは言うことを一つにしぼりました。「今日は、ここの指の形だけ練習しよう」。ミユは何度もくり返し、そのところだけはすらすら弾けるようになりました。
一日一つずつ練習して、発表会の日、ミユは最後まで弾ききりました。豆腐にかすがいだと思っていたサクラは、伝え方しだいで相手の手ごたえも変わるのだと知りました。
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