故事成語辞典
人に知られたくない、やましいことを隠し持っていること。
脛に傷持つ弟は、母に「何か隠していない?」と聞かれてどきっとした。
ある日、ケンタは、お母さんにたのまれたおつかいのおつりで、こっそりおかしを買ってしまいました。お母さんには「おつりはこれだけだったよ」と、少なく言ってしまったのです。その日の夕方、お母さんが「今度の日曜日、おつかいのお礼に遊園地へ行こうか」と言いました。いつもならとびはねてよろこぶところですが、ケンタは「うん……」と小さな声で答えることしかできませんでした。夕食のときも、テレビを見ているときも、おつりのことが頭からはなれません。お母さんが財布を開けるたびに、どきっとしてしまいます。自分のしたことをかくしていると、こんなに落ち着かないものなのだと、ケンタは思いました。脛に傷持つ身というのは、こういうことなのかもしれません。ねる前、ケンタは思い切ってお母さんのところへ行きました。「お母さん、ごめんなさい。おつりでおかしを買ったのに、うそをついたんだ」。お母さんは少しおどろいた顔をしましたが、やさしく言いました。「話してくれてありがとう。おかしがほしいときは、ちゃんと言ってね」。もう脛に傷持つ思いをしなくていいと思うと、ケンタの心はすっと軽くなりました。
ある日、ケンタは、お母さんにたのまれたおつかいのおつりで、こっそりおかしを買ってしまいました。お母さんには「おつりはこれだけだったよ」と、少なく言ってしまったのです。
その日の夕方、お母さんが「今度の日曜日、おつかいのお礼に遊園地へ行こうか」と言いました。いつもならとびはねてよろこぶところですが、ケンタは「うん……」と小さな声で答えることしかできませんでした。
夕食のときも、テレビを見ているときも、おつりのことが頭からはなれません。お母さんが財布を開けるたびに、どきっとしてしまいます。
自分のしたことをかくしていると、こんなに落ち着かないものなのだと、ケンタは思いました。脛に傷持つ身というのは、こういうことなのかもしれません。
ねる前、ケンタは思い切ってお母さんのところへ行きました。「お母さん、ごめんなさい。おつりでおかしを買ったのに、うそをついたんだ」。
お母さんは少しおどろいた顔をしましたが、やさしく言いました。「話してくれてありがとう。おかしがほしいときは、ちゃんと言ってね」。
もう脛に傷持つ思いをしなくていいと思うと、ケンタの心はすっと軽くなりました。
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