血も涙もない(ちもなみだもない)

「血も涙もない」の意味

思いやりがまったくなく、冷たいこと。

「血も涙もない」の使い方

物語の悪役は、血も涙もないやり方で村人を苦しめた。

小学生に理解できる「血も涙もない」を使った物語

むかしむかし、ある町に、大きな店をかまえる金貸しの男がいました。男は、お金を貸すときはにこにこしていますが、返す日が一日でもおくれると、すぐに家に押しかけて、きびしく取り立てました。

ある冬の日、町の小さな宿屋のおかみさんが、男の店にやってきました。「主人が病気で、今月はお金を返せそうにありません。どうか、少しだけ待っていただけませんか」。

けれど男は、冷たく言いました。「約束は約束だ。待つことはできない」。おかみさんは、肩を落として帰っていきました。

その様子を見ていた町の人たちは、ささやき合いました。「あの金貸しは、血も涙もない男だ」。

ところが、その夜、男の家が火事になりかけました。いち早く気づいて水をかけ、火を消してくれたのは、宿屋のおかみさんでした。

男は、おかみさんの前で、深く頭を下げました。「わたしは、あなたに血も涙もないことを言ったのに……」。

それから男は、お金を返すのを待ってほしいという人の話を、ていねいに聞くようになりました。町の人たちも、やがて男のことを、血も涙もない人とは呼ばなくなったのでした。

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