堰を切る(せきをきる)

「堰を切る」の意味

おさえられていたものが、一度にどっとあふれ出ること。

「堰を切る」の使い方

母の顔を見たとたん、堰を切ったように涙があふれた。

小学生に理解できる「堰を切る」を使った物語

ミユの家で飼っていた犬のコロが、遠くの町に住むおじさんの家へ、引き取られることになりました。お父さんの仕事の都合で、ミユの家族は、犬を飼えないマンションに引っこすことになったのです。

ミユは、家族に心配をかけたくなくて、ずっと平気なふりをしていました。コロの散歩も、いつもどおり笑顔で行きました。

お別れの日、おじさんの車にコロが乗りこみました。窓から顔を出したコロが、「クーン」と小さく鳴いたとき、ミユの中で何かがはじけました。

ミユは、堰を切ったように泣き出しました。これまでがまんしていた気持ちが、一度にどっとあふれ出したのです。「コロ、行かないで」。ミユは、車の窓にしがみつくようにして泣きました。

お母さんは、ミユをぎゅっとだきしめてくれました。「ずっとがまんしていたのね。泣いていいのよ」。

おじさんは言いました。「ミユちゃん、コロのことは大切に育てるよ。いつでも会いにおいで」。

夏休み、ミユはおじさんの家へコロに会いに行きました。コロは、ミユを見るなり、しっぽをちぎれそうなほどふって飛びついてきました。今度は、うれしくて涙がこぼれたのでした。

「堰を切る」の例文

  • ふだんは無口な祖父が、古いアルバムを見せると、堰を切ったように若いころの話を始めた。
  • 先生が「何でも言っていいよ」と言うと、堰を切ったように意見が出はじめた。
  • セールの開始時間になると、入り口で待っていたお客さんが堰を切ったように店に入ってきた。

「堰を切る」の類語

  • どっとあふれ出る
  • 一気に

「堰を切る」の由来

「堰」は川の水をせき止めておく仕切りのことで、それが切れて水が一度にあふれ出す様子にたとえた言い方です。

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