昔々、ある森に小さな狐が住んでいました。彼女はとても賢いけれど、体は小さく、力も弱い動物でした。ある日、いつものように森を歩いていると、突然、大きな虎が現れました。虎は「お前は私の食べ物だ」と言い、狐を捕まえようとしました。
しかし、狐はすぐに考えました。「私を食べる前に、私の力を見てからにしてほしい」と言い、虎を連れて森を歩き始めました。虎は不思議に思いながらも、狐の後をついていきました。すると、森の動物たちは、狐を見て逃げるのではなく、後ろにいる虎の姿を見て恐れ、みんな逃げ出しました。
狐はその様子を見て、自分の力でみんなが逃げているんだと思い込んでしまいました。「私はすごい力を持っているのだ」と思い、どんどん自信を持つようになりました。しかし、実際には、彼女の後ろにいる虎がみんなを怖がらせていただけだったのです。
この話から、狐は強い虎の力を借りて、偉そうに振る舞うようになりました。周りの動物たちは、彼女が本当に強いと思ってしまい、狐はそのことを利用していろんな動物にいばり散らすようになりました。こうして、「虎の威を借る狐」という言葉が生まれたのです。