秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ
わが衣手は 露にぬれつつ
( 天智天皇:てんじてんのう )

よみかた

あきのたの かりほ(お)のいほ(お)の とまをあらみ わがころもでは つゆにぬれつつ

歌の意味

収穫の時期、田んぼの近くに設けた質素な仮小屋で番をしています。

しかし、屋根の草の編み目が粗いため隙間から夜露が入り込み、着ている服の袖がすっかり濡れてしまいました。

詩の背景

米作りが国家の根幹をなしていた当時の日本において、秋の収穫作業は年間で最も重要な務めでした。

この歌の背景には、過酷な労働に励む農民たちへの深い共感があり、天智天皇がその苦労を偲んで詠んだものという説や、あるいは農作業中に働く人々自身が口にした歌であるという説が伝わっています。

「天智天皇:てんじてんのう」は何をした人?

天智天皇(てんじてんのう)は、668年から671年まで日本の天皇でした。

まだ中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)と呼ばれていた若い頃、645年に「大化の改新(たいかのかいしん)」という大きな政治改革を行いました。

これは、それまで力を持っていた蘇我氏(そがし)を倒し、天皇を中心とした国づくりを目指した出来事です。

天皇になってからは、日本で初めての本格的な法律である「近江令(おうみりょう)」を作ったり、全国の戸籍をつくって人々をしっかり把握したりするなど、今の国づくりにつながる大切な仕組みをたくさん整えました。

農民の暮らしにも気を配り、みんなが安心して暮らせる国を目指した天皇です。

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