恨みわび ほさぬ袖だに あるものを
恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ
( 相模:さがみ )

よみかた

うらみわび ほさぬそでだに あるものを こひ(い)にくちなむ(ん) なこそを(お)しけれ

歌の意味

あなたを恨み悲しんで、涙に濡れて乾く間もない袖のままでいるのもつらいのに、この恋のために私の世間の評判までがすっかり落ちぶれてしまうことが、何よりも惜しく、悔やまれてなりません。

詩の背景

恋に破れた悲しみや悔恨にとどまらず、自分の名誉や評判が傷つくことへの強い未練と切なさを、濡れた袖という伝統的なモチーフに託して見事に描き出しています。

「相模:さがみ」は何をした人?

相模(998年頃〜1061年頃)。

相模守である大江公資と結婚し、こう呼ばれた。

離縁後、脩子内親王に仕えた。

彼女は卓越した歌人として知られており、数々の歌合や歌会で優れた作品を残し、平安時代中期を代表する女性歌人の一人として高い評価と確固たる地位を築きました。

宮廷社会の中で培われた豊かな教養と、自らの人生経験に裏打ちされた情熱的かつ叙情的な作風は、当時の歌壇においても大きな足跡を残し、後世の人々に深く愛され続けています。

慣用句 学習用問題