故事成語辞典
不正な方法で得たお金は、むだに使ってしまい、すぐになくなってしまうこと。
ずるをして手に入れたお金を、彼はあっという間に使い切ってしまった。悪銭身につかずとはこのことだ。
ある村に、なまけ者の若者がいました。ある日、若者は道ばたで、だれかが落とした財布を拾いました。中には、たくさんのお金が入っていました。若者は役人に届けず、そのお金で町に出かけ、ごちそうを食べたり、めずらしい品物を買ったりしました。働かずに手に入れたお金なので、少しもおしいと思わなかったのです。ところが、数日もしないうちに、お金はすっかりなくなってしまいました。手元に残ったのは、すぐにあきてしまった品物ばかりでした。若者が肩を落として村に帰ると、長老が声をかけました。「悪銭身につかずと言うだろう。正しくない方法で手に入れたお金は、大事にしないから、すぐになくなってしまうものだよ」。若者は顔を赤くしました。そして、財布を落とした人が、どんなに困っているだろうと考えました。若者は長老といっしょに落とし主をさがし、正直にあやまりました。それから、畑仕事をしてお金を返すことを約束しました。毎日汗を流して働くうちに、若者は少しずつお金を返していきました。自分で働いて得たお金は、一円でも大切に思えました。悪銭身につかず。若者はその言葉を、ずっと忘れなかったのでした。
ある村に、なまけ者の若者がいました。ある日、若者は道ばたで、だれかが落とした財布を拾いました。中には、たくさんのお金が入っていました。
若者は役人に届けず、そのお金で町に出かけ、ごちそうを食べたり、めずらしい品物を買ったりしました。働かずに手に入れたお金なので、少しもおしいと思わなかったのです。
ところが、数日もしないうちに、お金はすっかりなくなってしまいました。手元に残ったのは、すぐにあきてしまった品物ばかりでした。
若者が肩を落として村に帰ると、長老が声をかけました。「悪銭身につかずと言うだろう。正しくない方法で手に入れたお金は、大事にしないから、すぐになくなってしまうものだよ」。
若者は顔を赤くしました。そして、財布を落とした人が、どんなに困っているだろうと考えました。若者は長老といっしょに落とし主をさがし、正直にあやまりました。それから、畑仕事をしてお金を返すことを約束しました。
毎日汗を流して働くうちに、若者は少しずつお金を返していきました。自分で働いて得たお金は、一円でも大切に思えました。
悪銭身につかず。若者はその言葉を、ずっと忘れなかったのでした。
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