昔々、ある静かな村に、ふたりの親友がいました。彼らはいつも一緒に遊び、笑い合っていましたが、ある日、小さなことでけんかをしてしまいました。お互いに言い争いをし、ついには顔を合わせることもできなくなってしまったのです。
村の人々は二人の仲が元に戻ることを願っていました。そんな時、村の長老が二人を呼び寄せ、川のほとりに連れて行きました。「見てごらん、この川の流れを。水はどんなに大きな石でも、流れの中でどんどん流れていく。過去のことを引きずっていても、何も良いことはない。だから、心の中のいざこざを水に流してしまおう」と語りかけました。
その言葉を聞いた二人は、川の流れのように、過去の争いを忘れることができるかもしれないと感じました。そして、心の中で大切な友情を思い出し、少しずつ笑顔を取り戻したのです。彼らは川の水のように、争いごとを流し去ることに決めました。
やがて、二人は再び仲良く遊ぶようになりました。村の人々はその姿を見て、とても嬉しく思いました。「水に流す」という言葉は、こうして生まれたのです。これからも、何かあった時には、過去を忘れて仲良くすることを大切にしようと、二人は心に誓いました。