あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の
ながながし夜を ひとりかも寝む
( 柿本人麻呂:かきのもとのひとまろ )

よみかた

あしびきの やまどりのを(お)の しだりを(お)の ながながしよを ひとりかもねむ(ん)

歌の意味

季節の中でも夜の時間が一番長く感じられる秋の夜を、山鳥の長く垂れ下がった尾にたとえました。

愛しい女性がそばにいない夜の孤独と寂しさを、自らに問いかけるような形で表現しています。

詩の背景

山鳥はオスとメスが夜になると離れて過ごすという習性があるため、その長い尾の姿とともに、愛する人と離れて過ごす孤独な秋の夜の長さが強調されています。

「の」という助詞を繰り返すことでリズムを作り、切ない心情をより効果的に表現しています。

「柿本人麻呂:かきのもとのひとまろ」は何をした人?

柿本人麻呂(かきのもとひとまろ)は、飛鳥時代の歌人です。

持統天皇や文武天皇の時代に宮廷に仕え、多くの優れた歌を詠みました。

その才能は非常に高く、「歌聖(かせい)」として尊敬され、後の和歌の神様として崇められるほどです。

朝廷の公的な行事や皇子・皇女の死を悼む「挽歌(ばんか)」など、歴史に残る名作を数多く残しており、日本文学の歴史において非常に重要な人物です。

特に、雄大で情熱的な歌風が人々に大きな感銘を与え続けました。

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