筑波嶺の 峰より落つる みなの川
恋ぞつもりて ふちとなりぬる
( 陽成院:ようぜいいん )

よみかた

つくばねの みねよりおつる みなのがは(わ) こひ(い)ぞつもりて ふちとなりぬる

歌の意味

筑波山の頂から流れ出る「みなの川」が、やがて水を集めて深いふちとなるように、私のあなたへの恋心も時を重ねて、今や計り知れないほど深く積み重なってしまいました。

詩の背景

筑波山の頂上から流れ落ちる川が、やがて集まって深いふちへと成長していく情景と、自身の募る恋心を重ね合わせて詠まれたものです。

筑波山や「みなの川」は男女の恋を想起させる地名として知られており、この歌は実在の相手への切実な想いを想像によって豊かに表現しています。

「陽成院:ようぜいいん」は何をした人?

陽成院(ようぜいいん)は、868年から949年に生きた平安時代の人物です。

清和天皇の皇子であり、第57代天皇として即位しました。

父は光孝天皇の兄です。

17歳で退位させられたという波乱の生涯を送りましたが、歌人としてもその名を残しており、実った恋の相手である内親王との関係も含め、歴史上注目される天皇の一人です。

慣用句 学習用問題