住の江の 岸に寄る波 よるさへや
夢の通ひ路 人目よくらむ
( 藤原敏行朝臣:ふじわらのとしゆきあそん )

よみかた

すみのえの きしによるなみ よるさへ(え)や ゆめのかよひ(い)ぢ(じ) ひとめよくらむ(ん)

歌の意味

住の江の岸に打ち寄せる波ではないですが、せめて夜の夢の中でさえ、どうしてあなたは人目を避けて現れないのでしょうか。

詩の背景

夢の中に恋しい人が現れるのは相手が自分を思っている証拠と考えられていた当時、夢にさえ出てこない相手の心変わりを恐れる女性の切ない心情を詠んでいます。

平安時代の男女の恋愛関係を背景に、作者が女性の視点になりきってその不安を表現しています。

「藤原敏行朝臣:ふじわらのとしゆきあそん」は何をした人?

藤原敏行朝臣(生年不詳〜901年頃)は、三十六歌仙のひとりであり、宇多天皇に仕えた歌人です。

優れた和歌の才能を持ち、平安時代の宮廷文化において重要な役割を果たしました。

慣用句 学習用問題