今来むと いひしばかりに 長月の
有明の月を 待ち出でつるかな
( 素性法師:そせいほうし )

よみかた

いまこむ(ん)と いひ(い)しばかりに ながつきの ありあけのつきを まちいでつるかな

歌の意味

「今すぐに行く」というあなたの言葉を信じて待っていましたが、気がつけば9月の長い夜も明け、有明の月が昇るまで待ち続けてしまいました。

詩の背景

当時の結婚形態である「通い婚」において、恋人の訪れを待ち続けた女性の切なさと孤独を詠んでいます。

男性の「今すぐ行く」という言葉だけを頼りに、9月の夜長を待ちわび、ついに夜が明けて有明の月が出るまで待ちぼうけをくらった女性の悲哀が表現されています。

「素性法師:そせいほうし」は何をした人?

素性法師(生年不詳)は、僧正遍昭の子供です。

歌人としても僧侶としても有名で、三十六歌仙のひとりに数えられています。

慣用句 学習用問題