このたびは 幣もとりあへず 手向山
紅葉の錦 神のまにまに
( 菅家:かんけ(菅原道真) )

よみかた

このたびは ぬさもとりあへ(え)ず たむけやま もみぢ(じ)のにしき かみのまにまに

歌の意味

今回の旅はあまりに急であったため、神様へ捧げるべき幣(ぬさ)の用意も間に合いませんでした。

せめてものお供えとして、この手向山の見事な紅葉を、神様のお心のままに受け入れていただきたいのです。

詩の背景

急な旅で本来のお供え物を用意できなかった道真が、手向山の美しい紅葉を神の御心に捧げるという、非常に機知に富んだ和歌です。

旅の道中での神聖な場所で、自然の美しさを幣(ぬさ)に見立てるという発想は、高い文学的教養を感じさせます。

「菅家:かんけ(菅原道真)」は何をした人?

菅家(845年〜903年)は、学問の神様として知られる菅原道真の尊称です。

901年に無実の罪で大宰府に流されるという悲劇的な最期を遂げましたが、その学識と和歌の才能は高く評価され、後世に大きな影響を残しました。

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