ひさかたの 光のどけき 春の日に
しづ心なく 花の散るらむ
( 紀友則:きのとものり )

よみかた

ひさかたの ひかりのどけき はるのひに しづ(ず)ごころなく はなのちるらむ(ん)

歌の意味

日の光がのどかに差し込む春の日であるのに、どうして桜の花は、落ち着いた心もなく、あわただしく散ってしまうのだろうか。

詩の背景

のどかな春の日差しとは裏腹に、あわただしく散りゆく桜の花に、作者は言いようのない焦燥感や世の移ろい(無常)を感じています。

穏やかな風景と、散る花への哀惜の念が見事に調和した、非常に美しい一首です。

「紀友則:きのとものり」は何をした人?

紀友則(生年不詳〜905年頃)は、紀貫之の従兄弟であり、三十六歌仙のひとりです。

『古今和歌集』の撰者のひとりとしても知られています。

慣用句 学習用問題