恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり
人知れずこそ 思ひそめしか
( 壬生忠見:みぶのただみ )

よみかた

こひ(い)すてふ(ちょう) わがなはまだき たちにけり ひとしれずこそ おもひ(い)そめしか

歌の意味

「あの人は恋をしている」という私のうわさが、早くも世間に広まってしまった。

人知れずひそかに思いはじめたばかりだったのに。

詩の背景

密かに抱いていた恋心が、思いもよらず世間の噂になってしまったという、恋する者のとまどいと焦燥感が詠まれています。

対戦相手の平兼盛が、結果としての事実(顔に出た)を詠んだのに対し、忠見は自らの内面的なとまどいを吐露した点に、歌としての純真さが感じられます。

「壬生忠見:みぶのただみ」は何をした人?

壬生忠見(生没年不詳)は、『古今集』の撰者のひとりである壬生忠岑の息子です。

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