めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に
雲がくれにし 夜半の月かな
( 紫式部:むらさきしきぶ )

よみかた

めぐりあひ(い)て みしやそれとも わかぬまに くもがくれにし よは(わ)のつきかな

歌の意味

久しぶりに再会したのに、ゆっくりと姿を見る間もなく、まるで雲に隠れてしまう夜半の月のように、あなたは帰ってしまいました。

詩の背景

再会した瞬間の喜びも束の間、すぐに去ってしまった友人の姿を、雲間に隠れた月に重ねることで、過ぎ去ってしまった時間の儚さと、再会を惜しむ切ない心情を表現しています。

「紫式部:むらさきしきぶ」は何をした人?

紫式部(973年頃〜1014年頃)は、平安時代を代表する女性作家であり、日本文学史上の最高傑作とも称される『源氏物語』の作者として知られています。

彼女は藤原為時の娘として生まれ、高い教養と卓越した観察眼を持っていました。

その才能を見込まれて、一条天皇の中宮彰子に女房として仕えることとなります。

宮廷生活の中で見聞した人間模様や繊細な感情の動きが、後の執筆活動に大きな影響を与えました。

当時の貴族社会において『源氏物語』を読まない歌人はいないとまで言われるほどの評価を確立しており、後世の文学や文化にも計り知れない影響を及ぼし続けている人物です。

慣用句 学習用問題