有馬山 ゐなの笹原 風吹けば
いでそよ人を 忘れやはする
( 大弐三位:だいにのさんみ )

よみかた

ありまやま いなのささはら かぜふけば いでそよひとを わすれやはする

歌の意味

有馬山から吹く風が猪名の笹原を吹き渡ると、笹の葉が「そよ」と音を立てます。

それと同じように、あなたの噂を耳にするたびに私の心は揺れ動くのです。

そうですよ、どうして私があなたを忘れることができるでしょうか、いや忘れるはずがありません。

詩の背景

恋人の勝手な疑いを、笹の葉の風音を巧みに用いた言葉遊びで軽妙にいなしています。

相手の論理を逆手に取り、自分の誠実さを訴えるとともに、知性とユーモアを感じさせる一首です。

「大弐三位:だいにのさんみ」は何をした人?

大弐三位(999年頃〜没年不詳)は紫式部の娘です。

母と同じく一条天皇の中宮彰子に仕えました。

母譲りの才能を発揮し、歌人として活躍しました。

慣用句 学習用問題