高砂の 尾上の桜 咲きにけり
外山の霞 立たずもあらなむ
( 権中納言匡房:ごんちゅうなごんまさふさ )

よみかた

たかさごの をのへ(おのえ)のさくら さきにけり とやまのかすみ たたずもあらなむ(ん)

歌の意味

遠くの山の上にある桜が美しく咲いたことだ。手前の里山にたな引く霞よ、どうか立たないでいておくれ。

せっかくの桜の景色が見えなくなってしまうから。

詩の背景

遠くの山に咲く満開の桜と手前の霞を対置させることで、中国の詩情を取り入れたかのような立体感のある風景を描き出し、雅な宴の席でその知性と感性を遺憾なく発揮しています。

「権中納言匡房:ごんちゅうなごんまさふさ」は何をした人?

権中納言匡房(1041年〜1111年)。

大江匡房。

代々学者の家から生まれ、幼いころから神童といわれた。

彼は卓越した漢学の素養と類まれなる和歌の才能を合わせ持ち、当時の朝廷において最高峰の知識人として重用されました。

数々の公務や儀式を立派にこなす一方で、後進の指導や文学サロンの中心人物としても大きな足跡を残し、平安時代中期から後期にかけての文化の発展を力強く支えた偉大な公卿として、今なお歴史にその名を深く刻んでいます。

慣用句 学習用問題