わたの原 こぎ出でて見れば ひさかたの
雲居にまがふ 沖つ白波
( 法性寺入道前関白太政大臣:ほっしょうじにゅうどうさきのかんぱくだじょうだいじん )

よみかた

わたのはら こぎいでてみれば ひさかたの くもいにまがふ(う) おきつしらなみ

歌の意味

広大な大海原に舟をこぎ出してあたりを見渡すと、空の雲と見分けがつかないほどに、沖合の白波が盛んに立ち騒いでいる。

詩の背景

どこまでも広がる雄大な海の景色と天空の雲が溶け合うようなダイナミックな情景を圧倒的なスケール感で捉え、作者の豊かな感性と揺るぎない自信を鮮やかに描き出しています。

「法性寺入道前関白太政大臣:ほっしょうじにゅうどうさきのかんぱくだじょうだいじん」は何をした人?

法性寺入道前関白太政大臣(1097年〜1164年)。

藤原忠通。

鳥羽天皇から4代にわたり関白を務めた。

子に慈円、孫に九条兼実がいる。

彼は平安時代末期の朝廷において絶大な権力を握りながらも、優れた歌人として数々の名歌を残し、当時の文学サロンを主導する中心人物として大きな足跡を刻みました。

政治の最高峰に立ちつつも文学や仏教への深い傾倒を見せたその生涯は、時代の転換期における貴族社会の気高さと複雑な内面を象徴しており、後世の文化や歴史に多大な影響を与え続けた偉大な指導者として記憶されています。

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