ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば
ただ有明の 月ぞ残れる
( 後徳大寺左大臣:ごとくだいじのさだいじん )

よみかた

ほととぎす なきつるかたを ながむれば ただありあけの つきぞのこれる

歌の意味

ほととぎすが鳴いた方向を振り返って眺めてみたが、鳥の姿はなく、ただ空に有明の月がぽつんと残っているばかりだ。

詩の背景

ほととぎすの姿そのものは見えず、その声が響いた方角を眺めると夜の名残りの月だけがぽつんと浮かんでいるという、初夏の朝の静けさと寂寥感を鮮やかに表現しています。

「後徳大寺左大臣:ごとくだいじのさだいじん」は何をした人?

後徳大寺左大臣(1139年〜1191年)。

本名は藤原実定。

藤原定家のいとこ。

和歌や漢詩、管弦に優れた。

彼は平安時代末期から鎌倉初期にかけての公卿であり、優れた歌人として朝廷の歌壇をリードしました。

教養深く、多方面の芸術に通じていたその才能は、数々の歌合や歌会でも高く評価され、当時の文化的な発展に大きな足跡を残しました。

また、情趣に富んだ数々の作品は後世の歌集にも多く採録され、時代を超えて多くの人々に愛され続けるなど、和歌の歴史において非常に重要な役割を果たした人物として称えられています。

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