村雨の 露もまだひぬ まきの葉に
霧立ちのぼる 秋の夕暮れ
( 寂蓮法師:じゃくれんほうし )

よみかた

むらさめの つゆもまだひぬ まきのはに きりたちのぼる あきのゆふ(う)ぐれ

歌の意味

激しいにわか雨のしずくがまだ乾ききらない槙の葉に、白く霧が立ちのぼっていく、なんと趣深く美しい秋の夕暮れの景色であることよ。

詩の背景

にわか雨が過ぎ去った直後の濡れた槙の葉と、そこから立ち込める夕暮れの霧の情景を鮮やかに切り取り、静謐で情緒あふれる秋の夕べの美しさを巧みに描き出しています。

「寂蓮法師:じゃくれんほうし」は何をした人?

寂蓮法師(1139年頃〜1202年)。

出家前の名は藤原定長。

『新古今集』の撰者のひとりだったが、完成前に亡くなった。

彼は優れた歌人として知られ、幽玄の美を重んじるその作風は当時の歌壇において高く評価されました。

数々の名歌を残しただけでなく、和歌の発展に多大な貢献を果たした人物であり、その繊細かつ深い叙情性をもつ作品の数々は、後世の歌人たちにも大きな影響を与え、日本文学史において重要な足跡を刻んでいます。

慣用句 学習用問題