たくみは、夜ねる前にふとんの中でスマートフォンの動画を見るのがくせになっていました。一本だけのつもりが、気がつくと夜中の一時になっていることもありました。
そのせいで、朝はなかなか起きられません。学校では授業中にうとうとしてしまい、先生に注意されることもふえました。テストの点も、少しずつ下がっていきました。
ある日、保健室の先生が、ねむりについての授業をしてくれました。「ねる前に明るい画面を見ると、ねむりが浅くなります。つかれが取れず、集中力も落ちてしまいます。」
たくみはどきっとしました。自分のことを言われているようでした。
家に帰って、たくみはお父さんにその話をしました。お父さんはうなずいて言いました。「ねる前の動画は、百害あって一利なしだな。見るなら、夕ごはんの前に時間を決めて見るといい。」
たくみは、その日からスマートフォンをリビングにおいてねることにしました。最初の数日は落ち着きませんでしたが、本を読んでいるうちに、自然とねむれるようになりました。
一週間ほどすると、朝すっきり起きられるようになりました。授業もよくわかり、休み時間にはサッカーを思いきり楽しめるようになりました。
たくみは、ねる前の動画が百害あって一利なしだったことに、やっと気づいたのでした。