故事成語辞典
とてもかわいいと思っていた相手ほど、いったん憎いと思うと、その気持ちは何倍にも強くなるということ。
大好きなはずの弟に大切なカードを折られ、可愛さ余って憎さ百倍で、しばらく口もきかなかった。
小学五年生のあおばは、三さいの弟のこうちゃんがかわいくてたまりませんでした。学校から帰ると、いつもいっしょに遊んであげていました。ある日、あおばが学校から帰ると、部屋の中がめちゃくちゃになっていました。夏休みに一か月かけて作ったお城のプラモデルが、ばらばらにこわれていたのです。そばには、こうちゃんがにこにこしながらすわっていました。あおばの頭に、かっと血がのぼりました。「どうして、こんなことするの。」あおばは大きな声でどなり、こうちゃんは泣きだしてしまいました。その日、あおばはこうちゃんと一言も話しませんでした。夜になって、お母さんがあおばの部屋に来ました。「こうちゃんは、お兄ちゃんのお城をさわってみたかっただけなのよ。」あおばは、ふとんの中で考えました。こんなに腹が立ったのは、こうちゃんのことが大好きだったからかもしれません。可愛さ余って憎さ百倍とはこのことだと、あおばは自分の気持ちをふり返りました。次の朝、こうちゃんは、ぐちゃぐちゃの字で「ごめんね」と書いた紙を持ってきました。お母さんに手伝ってもらって書いたのだそうです。あおばは、こうちゃんをぎゅっとだきしめました。「きのうは、どなってごめん。今度は、いっしょにお城を作ろうね。」こうちゃんは、うれしそうに大きくうなずきました。
小学五年生のあおばは、三さいの弟のこうちゃんがかわいくてたまりませんでした。学校から帰ると、いつもいっしょに遊んであげていました。
ある日、あおばが学校から帰ると、部屋の中がめちゃくちゃになっていました。夏休みに一か月かけて作ったお城のプラモデルが、ばらばらにこわれていたのです。そばには、こうちゃんがにこにこしながらすわっていました。
あおばの頭に、かっと血がのぼりました。「どうして、こんなことするの。」あおばは大きな声でどなり、こうちゃんは泣きだしてしまいました。その日、あおばはこうちゃんと一言も話しませんでした。
夜になって、お母さんがあおばの部屋に来ました。「こうちゃんは、お兄ちゃんのお城をさわってみたかっただけなのよ。」
あおばは、ふとんの中で考えました。こんなに腹が立ったのは、こうちゃんのことが大好きだったからかもしれません。可愛さ余って憎さ百倍とはこのことだと、あおばは自分の気持ちをふり返りました。
次の朝、こうちゃんは、ぐちゃぐちゃの字で「ごめんね」と書いた紙を持ってきました。お母さんに手伝ってもらって書いたのだそうです。
あおばは、こうちゃんをぎゅっとだきしめました。「きのうは、どなってごめん。今度は、いっしょにお城を作ろうね。」こうちゃんは、うれしそうに大きくうなずきました。
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