袖をしぼる(そでをしぼる)

「袖をしぼる」の意味

涙でぬれた袖をしぼるほど、ひどく泣くこと。

「袖をしぼる」の使い方

親友との別れに、袖をしぼって泣いた。

小学生に理解できる「袖をしぼる」を使った物語

むかしむかし、ある村に、おみつという娘がいました。おみつには、小さいころからいっしょに育った、おけいという仲よしの友だちがいました。

ある春の日、おけいの家族が、遠い町へ引っこすことになりました。今のように電話も電車もない時代です。一度はなれてしまえば、もう会えないかもしれません。

別れの朝、おみつは村はずれの峠まで、おけいを見送りに行きました。おけいが「元気でね」と手をふると、おみつはこらえきれずに泣き出してしまいました。

おみつは、着物の袖で何度も涙をふきました。それでも涙は止まらず、袖はぐっしょりとぬれてしまいました。おみつは、ぬれた袖をしぼるほど泣き続けました。袖をしぼるほど泣いたのは、生まれて初めてのことでした。

家に帰ると、おみつのお母さんが、ぬれた袖を見て、やさしく背中をなでてくれました。

それから何年かたって、おみつのもとに、おけいからの手紙が届きました。「新しい町でも、元気に暮らしています。あのとき見送ってくれたことは、一生忘れません」。

おみつは手紙を胸にだきしめました。今度は、うれしくて涙がこぼれました。

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