日曜日の朝、ミズキが起きてリビングに行くと、弟のタクがテーブルの上で何かをしていました。よく見ると、ミズキがお年玉で買った新しい色えんぴつを、全部使って絵をかいています。
それだけではありません。タクは、色えんぴつをけずりすぎて、どれも半分くらいの長さになっていました。けずりかすが、テーブルの上に山のようにつもっています。
「タク、何してるの?」とミズキが聞くと、タクはにこにこして言いました。「おねえちゃんにプレゼントの絵をかいてたの。とがってるほうが、きれいにかけるから」
ミズキは、開いた口が塞がりませんでした。おこりたい気持ちもありましたが、あまりのことに、何を言えばいいのかわからなかったのです。
そこへお母さんが来て、タクに「人のものを使うときは、先に聞こうね」と言いました。タクは、しゅんとして「ごめんなさい」とあやまりました。それから、かきかけの絵をミズキにわたしました。
絵には、ミズキとタクが手をつないで笑っている様子が、たくさんの色でかかれていました。ミズキは「今度は、いっしょにかこうね」と言って、その絵を自分の部屋のかべにはりました。