羹に懲りて膾を吹く
(あつものにこりてなますをふく)

「羹に懲りて膾を吹く」の意味

一度の失敗にこりて、必要のないことまで用心しすぎること。

「羹に懲りて膾を吹く」の使い方

一度ころんでから雨の日は外に出ないなんて、羹に懲りて膾を吹くようなものだ。

小学生に理解できる「羹に懲りて膾を吹く」を使った物語

中学一年生のさきは、春の音楽の授業で、みんなの前で歌のテストを受けました。そのとき、緊張で声がうらがえってしまい、クラスのみんなに笑われてしまいました。

それからというもの、さきは人前で声を出すのがこわくなってしまいました。国語の音読でも、英語の発表でも、小さな声でぼそぼそとしか話せません。授業で手をあげることもなくなりました。

ある日、英語の先生が、さきに声をかけました。「さきさん、最近、元気がないね。何かあったの。」

さきが歌のテストのことを話すと、先生はやさしくうなずきました。「つらかったね。でも、羹に懲りて膾を吹く、という言葉があるんだ。熱いスープでやけどをした人が、冷たい料理までふうふうと冷まそうとする、という意味だよ。一度の失敗で、何もかもこわがる必要はないんだ。」

さきは、はっとしました。たしかに、音読や英語の発表は、歌とはまったくちがうものです。

次の英語の授業で、さきは思いきって手をあげました。声は少しふるえていましたが、最後まで英文を読むことができました。だれも笑いませんでした。先生が「とてもきれいな発音だったよ」とほめてくれました。

その日から、さきは少しずつ自信を取りもどしていきました。羹に懲りて膾を吹くのは、もうやめようと思いました。

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