故事成語辞典
心を一つのことに集中して取り組めば、どんなにむずかしいことでも、なしとげられないことはないということ。
精神一到何事か成らざらんと書いた紙を机の前にはって、受験勉強に取り組んだ。
中学三年生のゆりは、高校受験に向けて勉強していました。でも、なかなか集中できません。机に向かっても、ついスマートフォンを手に取ってしまったり、まんがを読んでしまったりするのです。ある日、ゆりは書道の先生のところに相談に行きました。ゆりは小学生のころから、その先生に書道を習っていました。先生は、ゆりの話をだまって聞いたあと、すずりで墨をすりはじめました。そして、大きな紙に力強く文字を書きました。「精神一到何事か成らざらん」。「これは、心を一つのことに集中すれば、どんなことでもなしとげられる、という意味だよ。書道も同じでね、ほかのことを考えながら書いた字は、どこか弱々しくなる。勉強も、そうじゃないかな。」ゆりは、先生の書いた字をじっと見つめました。一画一画に、強い気持ちがこめられているように見えました。家に帰ると、ゆりはその書を机の前にはりました。そして、勉強するときはスマートフォンを別の部屋においておくことにしました。最初は落ち着きませんでしたが、だんだんと勉強に集中できるようになりました。春、ゆりは第一志望の高校に合格しました。合格を報告しに行くと、先生は「精神一到何事か成らざらん、だったね」とほほえみました。ゆりは、あの書をこれからもずっと大切にしようと思いました。
中学三年生のゆりは、高校受験に向けて勉強していました。でも、なかなか集中できません。机に向かっても、ついスマートフォンを手に取ってしまったり、まんがを読んでしまったりするのです。
ある日、ゆりは書道の先生のところに相談に行きました。ゆりは小学生のころから、その先生に書道を習っていました。
先生は、ゆりの話をだまって聞いたあと、すずりで墨をすりはじめました。そして、大きな紙に力強く文字を書きました。「精神一到何事か成らざらん」。
「これは、心を一つのことに集中すれば、どんなことでもなしとげられる、という意味だよ。書道も同じでね、ほかのことを考えながら書いた字は、どこか弱々しくなる。勉強も、そうじゃないかな。」
ゆりは、先生の書いた字をじっと見つめました。一画一画に、強い気持ちがこめられているように見えました。
家に帰ると、ゆりはその書を机の前にはりました。そして、勉強するときはスマートフォンを別の部屋においておくことにしました。最初は落ち着きませんでしたが、だんだんと勉強に集中できるようになりました。
春、ゆりは第一志望の高校に合格しました。合格を報告しに行くと、先生は「精神一到何事か成らざらん、だったね」とほほえみました。ゆりは、あの書をこれからもずっと大切にしようと思いました。
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