故事成語辞典
時機をのがして、手遅れになること。
テストが終わってから答えに気づいても、もう後の祭りだ。
「今夜の二時ごろが、いちばんよく見えるんだって」中学生の兄のハジメが、新聞の小さな記事を指さしました。ペルセウス座流星群。一時間に何十こも、流れ星が見えるかもしれないというのです。四年生のナギは、目覚まし時計を一時五十分に合わせて、まくらもとに置きました。ベランダに持っていく毛布も、たたんで用意しました。ところが、目を開けると、カーテンから朝の光が入っていました。目覚まし時計は止まっています。止めた覚えはありません。台所では、ハジメがねむそうな顔でトーストをかじっていました。「十二こ見たよ。一つは、すごく長かった」「どうして起こしてくれなかったの」「起こしたよ。三回も。ナギ、『あと五分』って言って、目覚ましまで止めたんだぞ」流れ星の話をいくら聞いても、もう後の祭りでした。ナギはだまって、牛乳を一気に飲みました。その日の夕方、ナギはハジメに、白い画用紙と黄色いクレヨンをわたしました。「見たところ、全部かいて」ハジメは文句を言いながら、十二本の線をかきました。いちばん長い一本は、紙のはしからはしまでのびています。ナギはその紙を、自分の部屋の天井にはりました。ベッドにねころがると、ちょうど真上に、長い流れ星が見えました。
「今夜の二時ごろが、いちばんよく見えるんだって」
中学生の兄のハジメが、新聞の小さな記事を指さしました。ペルセウス座流星群。一時間に何十こも、流れ星が見えるかもしれないというのです。
四年生のナギは、目覚まし時計を一時五十分に合わせて、まくらもとに置きました。ベランダに持っていく毛布も、たたんで用意しました。
ところが、目を開けると、カーテンから朝の光が入っていました。目覚まし時計は止まっています。止めた覚えはありません。
台所では、ハジメがねむそうな顔でトーストをかじっていました。「十二こ見たよ。一つは、すごく長かった」
「どうして起こしてくれなかったの」
「起こしたよ。三回も。ナギ、『あと五分』って言って、目覚ましまで止めたんだぞ」
流れ星の話をいくら聞いても、もう後の祭りでした。ナギはだまって、牛乳を一気に飲みました。
その日の夕方、ナギはハジメに、白い画用紙と黄色いクレヨンをわたしました。「見たところ、全部かいて」
ハジメは文句を言いながら、十二本の線をかきました。いちばん長い一本は、紙のはしからはしまでのびています。ナギはその紙を、自分の部屋の天井にはりました。ベッドにねころがると、ちょうど真上に、長い流れ星が見えました。
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